経営理念とモラル
世の中インターネットもコマーシャルもはっきり言って、大袈裟な表現、嘘に近い表現のものが大半でないでしょうか? 大半?目立つ?気になるだけ?いや、やはり多いですよね。
私の管理している、ホームページは嘘の無い様また大袈裟な表現を避けるよう注意しています。人のおやりになることに口を阻むのは、決して良くないと思いますが、たかがペンションのホームページ、どうでもいいではないか?利用する側に人それぞれ好みがあるから、平均的に満遍なくお客様が行き渡るから良いのでしょう。か?。
ペンションに社会的責任はないのでしょうか?
企業と名の付くものには社会的責任・企業理念は必要です。
これは断じて構わないと思います。
しかし、いま『利益優先で』この社会的責任が忘れ去られている。
だから、毎日、色んな形で不祥事がテレビ新聞のニュースを賑わす。
私は、33年前企業人向けの夜間講座に通っていた事があります。
そこで、教えられた事に次のようなことが何度も叩き込まれた。
「企業には企業として理念を持たねばならぬ、まず会社は誰の物か、株主の物、経営者だけで終わってはならない。企業は社員全部の物であり、ユーザーものであり、広く社会に貢献する物でなければならない。それには経営陣はじめ、社員の隅々にまで『モラル』向上をはかり、周知徹底しなければならない」と何度も教えれれた。
今の社会はこの様な企業理念が置き忘れられ、利潤の追求に汲々としている。これは大企業だけでなく、社会の多くの人に行き渡った思想(利潤の追求)である。
マスコミも、いろんな成功者を取り上げ賛辞する。その様な大きな勝利者、小さな勝利者を取り上げ、多くの人の目標のように取り上げている。それなりののエスプリを着けて番組を作っているが、時にはその後にはアイロニーが見え隠れすると考えるのは私の歳の性か?このアイロニーこそ製作者の本音と考えてみれば結構テレビも面白いのでは。一方マスコミでも新聞は結構辛辣であることが多い。この辛辣なるモノの標的になったものの心情を推し量ったりできると、結構笑いが込み上げるものがある。
昔、大宅壮一さんのテレビ一億総白痴論と言うのがあった。あの頃はまだ、正しいものを伝えようとしていたのか、テレビを含む報道には良心・モラルと言うか自重があったかも知れない。確かにニュースにしろ殆んどのテレビの画面を見ている限り、昔に比べ、今の方が画面も内容もの洗練されている。見る側の厳しい目が育ち数多い電波を選択出来るようになっている為作り手も色んな面で思想なり技術なりが向上していると思える。が、時としてより視聴者の目を引く事に目を奪われ、今のテレビのあり様にはモラル(?)があるのかと、疑いたくなるものが結構ある。ドラマも真実味が欠けているものが未だ多い。ドラマは所詮虚構の世界と片付けてしまえば良いのかも知れないが?でも視る側として虚構の向こうに作り手の本音は何処にあるのかと勘ぐると結構ドラマも面白いと思えるときが多い。反面、目を覆いたくなるようなある種の番組。くだらない番組が多いのも困ったものだ。
報道番組・ドキメンタリー番組には真実を追究していると考えられ勝ちだが、これらに対しても批判的になる目を失ってはならないにのでは。
テレビの製作者に気の毒な面があるのは確かである。製作者に与えれれた何週間か一ヶ月先の時間帯(電波を垂れ流す)を何で埋めるのか、かなり悩んでいるらしい。勢い不勉強なまま、ろくな裏をとりもしないで、番組の制作に追われる。勢い番組の中のデーター等の捏造までに至る。
そこには理念やモラルの欠如だけが残る。
ある程度、テレビ製作者の実情を知った者は時として、「テレビでは番組をでっち上げねばなるぬ事情」を推し量ることも出来る。
陽のあたらぬものを取り上げたとしても誇張があったり、「フーンあれが???」である。
批判的な目で見るとテレビにしろ新聞にしろ余りにも影響が大きい事を作り手は忘れて欲しくない。
世の中の事象総てに色んな見方が出来るのではあるが、作り手の意向がほぼそのまま見る側の思考を左右することが多いのを忘れて欲しくない。
07年2月の終わり頃、夜のビジネス番組で「企業・会社は株主・経営者だけの物であってはならない。社員・ユーザーや社会に対しての責任がある」と述べる評論家がいた。
この様な意見がまだあることに幾らか安心できるものを感じた。
しかし、残念ながら、マスコミで成功者(人を含む企業も)として取り上げるのは「儲かるが勝ちの類いが圧倒的に多い」と感じる人はかなり多いのでは。
一番大事なのは視る側が、総ての番組の内容を鵜呑みにしないで、真実は何処にあるのかを見極める目を持つことではないかも知れない。
ITが入り込んできたから尚モラルが低下していいる。インターネットのホームページは誰が作っているのかを考えて頂ければお判りいただけるのでは?作り手にモラルがなければ、嘘・誇張のやりたい放題。
とりとめもない文章になったが、要はテレビはしばしば嘘をつく。テレビの製作者はテレビの放送内容をそのまま鵜呑みにする程度の人の存在は無視しても良いが、ある程度の批判力のある大衆までにテレビの影響力(アナウンス効果等)が絶大な物であるの自覚が必要である。
インターネットのホームページにいたっては嘘・誇張のやりたい放題である。閲覧者はその点を充分知って得るべきである。
GoogleやYahooに倫理基準・モラルがあるのか?これらにいたっては情報の氾濫で、手の付けようのない事態に至っている。
各キーワードで検索し上位にあっても信頼できるページばかりでないこと十分知っておいた方がいいでしょう。
良いものの選択をするには見る側の真贋に委ねるしか方法がないと思って頂いた方がよい。
今の社会、理念やモラルより以前に「金銭的成功が先にあって、理念やモラルは多少後について来る」と私には見える。
企業は派遣社員やパート労働者を雇用し果ては準社員の奇妙な単語で正規雇用を怠り、少しでも企業の利潤を挙げようとする社会風潮がある。
この半世紀で労働者の地位がこれほど弱くなたの聞いた事もなければ見たこともない。
正規雇用の身分で働いておられるがご本人の道徳意識で懸命に頑張っておられる方々は除き、非正規雇用の身分を押し付けられている期間従業員・派遣社員・契約社員等の方々に『モラル』をどの様にして、教育するのだろう?と疑問が募るばかり。
年明けて(07年になって)非正規雇用が問題になり、多少是正がされている様子が幾らか出てきている。
企業の飽くなき利潤追求を少し見つめなおし、企業のモラルに目を転じれば、正規雇用の増加は何の造作もないことであるはず。
格差社会は小泉前首相の規制緩和の副産物。
この直近のテレビ等の報道で「非正規社員を正規社員に雇用したら、売り上げが伸びた」の類いは、正に「先に利潤ありき」の社会風潮の裏返しである。
企業経営者は企業理念のあるいはモラルの徹底を今こそ見つめなおさなければ、格差社会の真実の是正はやってこない。
「先に利潤ありき」は、もちろん企業経営者にだけある訳でない、政治がどのように動いてきたかを見れば、誰に責任があるのかおよそ察しが着く。
|